愛媛県松山市のDCコンサルタント村井千里さんの事例です

ご相談者:Sさん30歳公務員、奥様33歳パート、DINKSのご夫妻です。
元々債券型ファンドで毎月1万7千円の積立投資はされていたのですが、
これでいいのかがわからず、なんとなく不安なまま続けていらっしゃったそうです。


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ライフスケッチ



ご夫婦にとって、今回が初めてのオンライン面談でした。
当初のご相談目的は、「投資するファンドはどこがいいのか」というもの。ですが、不安なまま続けるのも・・・ということで、「ねんきん定期便」をもとに将来の年金受取額の試算を行っていただきました。その金額(夫婦お二人での受取額は月21万円ほど)をもとに、お二人へのインタビュー開始です。

私「さて、この金額についてどう思われますか?」
奥様「う~ん…。私は体が弱いので、老後は医療関係の支出が増えると思うんです。高額療養費の限度額くらいは毎月使ってもおかしくないので、ちょっと心もとないです。」
私「Sさんはいかがですか?」
Sさん「そうですね。医療費と物価上昇を考えたら・・・」
私「あとどのくらいあれば安心できますか?」
Sさん「15万円ほどですかね・・・」
私「なるほど。では、計算してみましょう。」

ここで問題が発生です。退職金が1500万円と今運用されているものが(仮に3%の利回りで積立てるとすれば)1200万円、併せて2700万円ですので、15万円ずつ取り崩すとすると、15年、つまり80歳でお金の寿命がつきてしまいます。このご夫婦は奥様の体調の懸念もあり、人生90年と仮定されています。そうなると、10年分の不足が生じます。この事実に、お二人ともとても不安そうにしておられました。
そこでひとつ、ご提案を伝えました。

私「では、もし65歳からも3%で運用しながら取り崩すとどうなるでしょうか。」

ここからは楽しい時間です。金融機関などが作っている無料のサイトを活用し、いろいろなシミュレーションを行います。こうしたら、こっちなら・・・と、時間がたつごとにお二人の顔に笑顔が戻っていきました。
ここまでで1時間ちょっと。わいわい楽しくシミュレーションした後、Sさんがこう口に出されました。

Sさん「iDeCo、ぜひしたいです!運用もしたいし、税金のメリットも取りこぼしたくないし、老後のお金の足りない部分も用意できますしね。」

なんと、素晴らしいですね!
Sさんご夫妻は短時間のうちに老後のためのプランをしっかり描き、積立投資の理解を深められ、iDeCoをやろう!とその場でiDeCoの資料請求もされました。

このご夫婦に足りなかったのは、ほんの少しの「知らなかった」知識です。投資経験者でも、「知らない」ことはたくさんあります。でも、「知らない=悪いこと」ではなく、「未来への扉」です。積立投資はその最たるもの。一人でも多くの人に、積立投資について理解を深めていただけるよう、これからも笑顔で伝えていきたいと思います。

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