MEMBER INTERVIEW

「投資を義務教育に」
資産形成の常識を変える静かな挑戦

藤井章弘さん

活動エリア:大阪(関西を中心に活動)

専門分野:
生命保険、退職金コンサルティング、経営計画策定・実行支援(法人・個人)

提供できる商品では、
課題は解決できない

外資系保険会社で11年、そして代理店へ。外貨建て保険を中心に提案を重ねる中で、私の胸に小さな違和感が芽生え始めていました。

保険という商品自体が悪いわけではありません。ただ、老後資金を十分に準備しようとすると保険料は高額になり現実的ではない。逆に無理のない金額にすれば、必要資金には届かない。

それでも業界では、販売できる商品を前提に提案を組み立てることが当たり前です。私自身も「お客様の課題」より「提供できる商品」から逆算していたことは否めません。

そんな中で出会ったのが変額保険でした。投資の考え方に触れ、株式市場への誤解が解けたことで、資産形成の見方が少しずつ変わり始めました。

ライバルの提案から始まった
「企業型DC」への道

企業型DCとの出会いは、現LV総研の小林代表からの紹介でした。外資系保険会社時代からの知り合いで、当時は同じ支社、同じマーケットで戦い、一歩先を行くお手本のような、ライバルのような存在。ある時、「藤井さん、DCやってみない?」と声をかけられました。

調べていくうちに惹かれたのは、まずビジネスとしての可能性でした。制度を通じて企業の人事や財務の課題に関わり、その先の保険相談にも自然につながる。見込み客発見という業界の課題も、制度そのものが後押ししてくれる。自分のビジネスと非常に相性がいいと感じました。

日本で働く人の約7割は中小企業の社員です。わが子が社会に出る頃、金融知識の有無で人生が左右されない社会にしたい。その思いも、企業型DCに本気で取り組む決断を後押ししました。

制度営業から“経営伴走”へ。
転機となった分岐点

最初の導入は、約20社に声をかけ、半年ほどで2社。1社は変額保険の延長線上、もう1社は同級生の経営者でした。

以前は、経営の話題になるとどこか自信が持てず、「何かお役に立てることがあれば…」というスタンスでした。しかし企業型DCに取り組む中で中小企業同友会にも入会し、経営者の議論に触れる中で視点が変わっていきました。

理念、採用、定着、財務。経営者が向き合っているのは制度そのものではなく、会社の未来です。その現実を知り、問いの立て方も変わりました。

「人材定着で困っていませんか」

経営課題から入ることで、企業型DCは福利厚生ではなく経営戦略の一部として位置づくようになりました。現在は約30社弱。自ら動けば決まるという感覚と、再現できる型ができています。

5年700名、10年1500名。
資産形成の学びを社会へ

私が目指しているのは、「投資教育が義務教育になる社会」です。

日本では多くの人が資産形成を学ぶ機会を持たないまま社会に出ます。その結果、老後資金の問題は個人の努力だけに委ねられているのが現実です。企業型DCは、企業を通じて金融リテラシーを広げられる仕組みであり、長期継続と投資教育がセットになった投資の基礎を学ぶ「投資の義務教育」だと考えています。

目標は、5年で700名、10年で1500名の加入支援です。数字だけを追うのではなく、一人ひとりが資産形成を理解し、将来に希望を持てる人を増やしていきたい。

次世代が大人になる頃、日本が投資を当たり前に学び、将来に希望を持てる社会であってほしい。その一歩として、これからも企業型DCという仕組みを社会に広げていきたいと思っています。